【降誕節第1主日礼拝】 12月30日(日)午前10時半
第一コリントによる説教「人を建て上げる言葉とは」 牧師 佐藤誠司
聖書:創世記11章1〜9節・第一コリント書14章1〜19節
本年最後の主日です。創世記11章の「バベルの塔」の物語を読みました。現代の私たちには大変に示唆に富む、というより警鐘を鳴らす物語です。同じ言葉を話す人間が神に対して思い上がり、巨大な塔を持つ町を建設し始める。神はこれを見て、彼らの言葉を乱された。すると彼らは互いの言葉が聞き分けられなくなって、町の建設を止めた。だからこの町はバベル(混乱)と呼ばれた。そんなお話です。この物語のどこが示唆に富むのでしょうか? それは、このお話が言葉の本質を鋭く描いている点です。言葉とは本来、霊的なものなのです。神が人の鼻に吹き入れた霊によって人は言葉を与えられたからです(創世記2章7節)。その言葉とはあくまで神に応え(答え)る言葉だったのです。だから言葉は建て上げていく力を持っています。人を建て、家を建て、さらに町を建てる力があるのです。しかし、罪に捕らわれた人間は、その言葉で自分たちが有名になるために塔を持つ町を建設し始めた。神はこれを乱されたのです。さて、神はもう一度、人と家を建て上げる霊的な言葉を私たちに与えてくださるのでしょうか?
パウロが今日の箇所で「もしその言葉の意味が分からないとなれば、話し手にとって私は外国人」と言ったのは、明らかにバベルの物語を背景にしています。パウロは人と家(教会)を建て上げる霊的な言葉を求めているのです。コリント教会に、この点についての混乱(バベル)があったのです。異言問題です。コリント教会の人々も霊的な言葉を熱心に求めたのです。しかし、彼らは熱心のあまり霊的熱狂主義に陥って、異言の魅力に取りつかれたのです。異言とは、誰にも解らない言葉、というより呻きに近いもので、コリント教会の一部の人たちは異言を語ることを誇ったのです。それに対してパウロはこう言います。
「異言を語る者が自分を造り上げるのに対して、預言する者は教会を造り上げます。」
預言とは未来のことを言い当てる「予言」ではありません。読んで字のごとく「神から預かった言葉」のことです。つまり、預言とはまず「説教」のことであり、証しの言葉です。誰にも解る言葉で柔和に語られ聞かれる言葉です。これは愛の言葉です。互いに相手を建て上げていく言葉だからです。だからパウロは13章で「愛」についてあれほど熱く語ったのです。
言葉は本来、霊的なものなのです。霊的とは、神が与えてくださったものという意味です。神が、ご自身と人間との絆を確かなものとするために与えてくださったのが霊的な言葉です。この言葉によって礼拝が整えられ、キリスト者の魂も身体も建て上げられていく。そして教会が神の家として建て上げられていく。そのような言葉が確かにある。私たちはそのような言葉、人を建て上げる言葉を求めたい。この言葉は神からの賜物、霊的な賜物(ギフト)なのですから。だから、パウロは私たちにこう語りかけます。
「愛を追い求めなさい。霊的な賜物、特に預言する賜物を熱心に求めなさい。」
今日は本年最後の礼拝です。きたる年もこの御言葉を心にとめて歩みましょう。主の恵みと平和に満ちた年となりますよう、心から祝福を祈ります。
皆様、新年明けましておめでとうございます。白銀教会との合同元旦礼拝も祝福されたものとなり感謝します。主の年2008年最初の主日礼拝のご案内をいたします。ご一緒に礼拝しましょう。
【予告】
○次週の主日礼拝 1月6日(日)午前10時半 降誕節第2主日 聖餐式執行
第一コリントによる説教「教会が語る言葉とは」
聖書:エレミヤ書1章4〜10節・第一コリント14章20〜25節
○午後7時半から同じメッセージで夕礼拝があります。聖餐式執行
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