【降誕節第6主日礼拝】 2008年2月3日(日)午前10時半
第一コリントによる説教「キリストは死者の中から復活し」 牧師 佐藤誠司
聖書:詩編103編1〜22節・第一コリント書15章12〜20節
初代教会の礼拝では詩編がいたるところで用いられたようです。讃美歌として用いられたのはもちろん、当時は福音書がまだ成立していませんから、人々は詩編の中に主イエスの御業と御声を読み取り聞き取って、いわば詩編を福音書として読んでいたらしいのです。今日読んだ詩編103編も初代教会の人々が主の復活の恵みをその中に読み取って主を讃美した詩編です。こんな言葉がありました。
「主はお前の罪をことごとく赦し 病をすべて癒し 命を墓から贖い出してくださる。」
初代教会の人々は、ここに初穂として死者の中から甦ってくださった主イエスの御業を読み取りました。ご自身が復活されただけではない。信じる者すべての罪をことごとく赦し、病を癒し、命を墓から贖い出してくださる。主の復活のあとに、信じる者たちの甦りが続く。だから主の復活は初穂なのです。このような詩編の言葉に養われた初代教会が、どのようなメッセージを語っていたか。それは使徒言行録2章に記されたペトロの説教をみれば分かります。
「あなたがたが十字架につけて殺したイエスを、神は復活させられた。」
ところが、コリント教会のキリスト者の中に、死者の復活が信じられない人々が現れたのです。パウロは彼らに言います。
「キリストは死者の中から復活した、と宣べ伝えられているのに、あなたがたの中のある者が、死者の復活などない、と言っているのはどういうわけですか。」
これを読むと、彼らはキリストの復活を受け容れていたことが分かります。しかし、やがて起こるべき死者の復活が信じられない。自分たちもやがて甦らされる御業の中に入れられていることが信じられないのです。これはキリストの復活と自分たちとの関係が分からなくなっていたということです。キリストの復活を信じていると言いながら、復活信仰が他人事になっていたのです。しかし、他人事の復活信仰など、そもそも成り立つのか? それはキリストの復活を神秘現象として信じているに過ぎないのではないか? パウロは語気強く言います。
「死者の復活がなければ、キリストも復活しなかったはずです。そして、キリストが復活しなかったのなら、わたしたちの宣教は無駄であるし、あなたがたの信仰も無駄です。」
じつに激しい言葉です。しかし、パウロの論調に注目していただきたいと思います。「そもそも死者の復活などあり得るのか」と言うコリント教会の人々に向かってパウロは「死者の復活はあるのだ」とは言わないのです。パウロが言うのはただ一つのこと。「私たちの罪のために十字架につけられた主イエスを神が甦らせてくださった」。パウロはこの一事を語る。信仰の問題として語るのです。復活を信じるとは、神秘現象を信じることではありません。神の救いの御業を信じることです。神が御子イエスを多くの罪人の身代わりとして十字架につけられた。そのイエスを死者の中から最初の一人として復活させてくださった。これが神のなさった救いの御業です。あなたがたもこの御業の中に入れられているではないか。主の復活は他人事ではない。私たちもあとに続く。これがキリスト者の歩む道です。だからパウロは晴れやかに言うのです。
「しかし、実際、キリストは死者の中から復活し、眠りについた人たちの初穂となられました。」
ここが信仰の原点です。この原点に立ち帰って、本当の希望をもって備えられた道を歩もうではないですか。今週も主の祝福が豊かにありますよう祈ります。



【予告】
○次週の主日礼拝 2月10日(日)午前10時半 受難節第1主日
 第一コリントによる説教「復活はキリストから来る」 牧師 佐藤誠司
 聖書:詩編30編2〜13節・第一コリント書15章20〜34節
○午後3時より青年会の「雪見会」を行います。兼六園散策と証しの会、夕食のひとときです。ご参加ください。


【 ≪ 前の1 件 】【 次の1 件 ≫ 】
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [15] [16] [17] [18] [19] [20] [21] [22] [23] [24] [25] [26] [27] [28] [29] [30] [31] [32] [33] [34] [35] [36] [37] [38] [39] [40] [41] [42] [43] [44] [45] [46] [47] [48] [49] [50] [51] [52] [53] [54] [55] [56] [57] [58] [59] [60] [61] [62] [63] [64] [65] [66] [67] [68] [69] [70] [71] [72] [73] [74] [75] [76] [77] [78] [79] [80] [81] [82] [83] [84] [85] [86] [87] [88] [89] [90] [91] [92] [93] [94] [95] [96] [97] [98] [99]